姫路は手柄にある蔵元さんです。
川石光佐さんが女杜氏として、蔵を切り盛りしています。

彼女は、元々家業である蔵を継ぐつもりもありませんでした。
高校を卒業して、どうしても東京で学生生活を送りたいと思ってましたが、両親の反対に合いました。
東京農業大学の醸造学科ならばOKだと両親の許しをもらい、まんまと両親の思惑に翻弄されるがまま、気がついたら、女杜氏になっていたそうです。

彼女の酒造りに対する情熱は、高垣さんとは反対で、ゆるーい感じの情熱です。
ゆるーい情熱と聞くとやる気のないと勘違いされるかもしれませんが、どこか力の抜けたお酒は繊細で飲みやすいお酒に仕上がってます。

彼女が醸すお酒で好きなのは定番ものより、限定的に作られるお酒が好きです。ただ、限定的に作られたお酒は直接蔵元に行かないと買えないのが残念です。



2年前に蔵元を訪れた時、ちょうど大吟醸の搾りをやっていました。香りもさることながら、搾れ出すお酒の音が、まるで清流の一番始まりの流れのように清らかな音が印象的でした。




川石光佐さんの酒造りのこだわりは、発酵の元となる麹造りだそうです。
写真は、蒸したお米に麹菌を撒いて、麹菌がお米に入りこみ、お米一粒一粒に白い膜が張っています。食べてみると、これがポン菓子みたいで美味しいですよ。